曳家って何?
「曳家」は建物や橋、重量物等の移動工事をします。
土地区画整理等で建物を移動したい!陽当たりが悪いので建物の向きを変えたい!敷地有効利用のため建物を上げ下に駐車場等を作りたい!また歴史的な建築物や貴重な文化財等をそのままの姿で移動して保存したい!等々、こんな時に活躍します。
↑移動後、新基礎へ慎重に設置して完了です。
↑カーブを描いたレールで、回し曳き
↑お住まいのままで基礎ごと移動する様子
↑基礎ごと切り離しジャッキアップします。

解体・建築・保存の建設3分野のうち、保存の分野を受け持つ業界です。

昔の大工、左官、鳶の建設3業種の鳶部門が現在、解体基礎、足場、杭、重量鳶、建物移動に専門化していますが、太古の昔より存在した仕事です。

建物の移動や沈下修正・補強・補修を業務として営業しています。 特に文化財の保存分野に係りを大きく持っています。

全国的に需要が少ないため、業者の数もあまり多いとはいえず、工事中の様子が一般の人たちの目に触れることが少ないため、社会に認知されにくい業界です。使用する機器や道具も、重く大きいため、非常に重労働な仕事です。

伝統業界の例に漏れず、技術の伝承、人材の不足、需要の確保等の問題が提起されています。

広報活動での需要の喚起、業者の周知を計らなければ、民家、建物の保存の上からも、国家的経済損失になると思われます。今後、建物使用の長期化の風潮の中で特に必要とされる業界になるでしょう。

業界の組織、集団化による相互扶助と人材の確保、情報の伝達化による新技術の利用、向上、技術者に対する資格の授与等の問題を抱えています。

5000年前の古代エジプト文明では、「テコ」と「コロ」の原理を応用した技術で大きな建造物が造られていました。曳家技術の原点は、まさに5000年の歴史を持つ優れた文明の証しでもあるのです。
時は進み、5000年後の今でも「テコ」と「コロ」を応用した工法が生かされています。現代では最先端の機器や応用技術が開発され、住宅であれば、お住まいになったまま、店舗や工場であれば営業を続けながら移動させることができます。

肥後藩主・加藤清正公の指揮のもと慶長15年に行われた、日本で最初で最後の大掛かりな「石曳き」。6キロをおよそ2時間で曳いたといわれます。この石曳きは、まさに「テコ」と「コロ」によるものでした。

奈良県明日香村のキトラ(亀虎)古墳で、石材を運びあげる時に使われた「レール跡」が発掘されました。復原図では「ころ」に乗せた南側の壁が、丸太のレールを移動する様子が描かれています。
◆現代の曳家工法でも、レールを使用し、いわば「コロ」に乗せた建築物をウインチで曳き目的地まで移動します。
★移動用の機器は変わっても、その原理は大昔も今も同じです。



右:朝日新聞 平成14年6月6日号より

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